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手裏剣 ~扱いに熟練を要する牽制兵器~

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手裏剣とは手投げ武器の一つで、刀剣状、棒状、針状などの形状を持つものです。
忍者の武器として有名になってしまっています。

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本日は手裏剣とそれを打つ技術について解説します。

手裏剣とは

手裏剣等のツール手裏剣等のツール

手裏剣は敵に投げつけて傷つけるための武器です。

投げることができる武器には打根、石礫、短刀、針などがありますが短刀や打根はコストパフォーマンスが悪く多数を携帯するには不便であったりします。手裏剣は物によっては制作コストが安く、携帯性に優れるため武士の技芸として広まったと考えられます。

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手裏剣の形状

女性の忍者女性の忍者

手裏剣の形状には棒状の物、十字手裏剣のように十字形の鉄板に刃先をつけたような物があります。十字手裏剣は指でつまんで回転させながら投げることができますが、棒状の手裏剣である棒手裏剣では先端を標的にタイミングよく指す投擲技術が必要なため練習が必要です。

手裏剣の威力について

女性の忍者女性の忍者

手裏剣の威力は単純に手裏剣の重さと飛翔速度に関係します。軽い手裏剣なら威力は小さく、逆に重くて太い手裏剣は衝撃力が大きくなります。

手裏剣は手の裏(うち)の剣と書くとおり、秘匿性と携帯性に優れることがメリットとして挙げられますので自ずと小型のものになります。

手裏剣が喉元等の急所に当たれば致命傷になりますが、急所は的が小さく、相対する人間は急所を守る防御動作を取るためなかなか急所には命中しません。手裏剣自体の殺傷力では人間を即死させることはほぼ不可能というのが実情です。実際に試したわけではないですが、バイクに乗る際に着る革ジャンでは貫通させることも難しいのではと思います。

手裏剣の打法

武器を扱う傭兵武器を扱う傭兵

手裏剣は投げるというよりも「手裏剣を打つ」という表現を多用します。手裏剣の打ち方には以下のようなものがあります。

直打法

先端が指先に向くように持ち先端部が標的に向かうように投げる方法です。標的に当たる瞬間に丁度直角に突き刺さるように回転速度を調整します。比較的近距離の目標に向いてる打法です。

反転打法

直打法とは反対に突起部を手のひら側に向けて打つ方法です。飛翔中に手裏剣を180度反転させ、標的に当たる瞬間に丁度直角に突き刺さるように打つ方法です。直打法より距離的インターバルを取る必要があるためやや長い距離での取り扱いに向いた打法です。

回転打法

手裏剣や短剣の先端や柄を掴んだり握ったりしてから手裏剣を回転しながら標的に突き刺す打法です。先端部が標的に当たる瞬間に突き刺さるように調整するには相当の訓練が必要ですが、サーカスのナイフ投げなどで見られる方法です。

手裏剣の戦闘技術への応用

兜

ここでは手裏剣の戦闘技術への応用について憶測を込めて解説します。

牽制兵器として使う

一撃必殺の殺傷力を持たない手裏剣ですが牽制用の武器としては使い道があります。手持ち武器の一撃を食らわせる前の一発に上半身めがけて手裏剣を放ち、刺さるか防御反応をさせてから、その虚を突くという方法です。

これで本命の一撃を突きこむことができれば、命がやり取りされる真剣勝負で生存する確率をいくらか上げることができます。

毒を塗って威力を補う

軽量な手裏剣の威力は心もとないということは上で申し上げましたがこれを補う方法としては、刃や先の部分に殺傷力のある毒を塗るという方法が考えられます。自然毒を上手く活用すれば、めまいを起こさせたりすること位はできたかもしれません。

握って刺す

棒状の手裏剣なら構造が簡単で武器の中では高価な部類には入りませんがそれでも村の鍛冶屋が鍛鉄を作って手作りで作ったものであり手間がかかっています。投げて当たらなかったり、何処かに飛んでいってしまってなくしてしまうと持ったいないです。相手が拾って投げ替えてしてきたら危ないです。

手裏剣は「手の裏(うち)の剣」という字の如く、秘匿性に優れています。手の平に握りこんでいても分かりません。こちらが素手であると見せかけて攻撃を仕掛けさせ、直接握って突き刺せば手裏剣を有効に活用できます。

目やのど元、頸椎、背骨、肋骨の隙間を狙っていきましょう。標的面積の大きい大腿部を突き刺すだけでは相手は即死はしませんが、少なくとも追ってはこれなくなるでしょう。膝に突き立てれば片足を一生使い物にできなくすることもできます。

伊賀の忍者は手裏剣を使っていたのか

NINJANINJA

私の家は郷士の分家筋です。祖母の実家は生粋の伊賀衆ではないですが江戸時代は無足人です。他にも親戚筋には豪族や庄屋の家系がいます。陣笠、籠、裃、火縄銃の部品、短刀、素槍などを蔵の奥のナガモチの中にしまっているお宅もあるでしょう。

ですが、伊賀の「昔からの家」の土蔵から手裏剣またはその類のものが出てきたという話は今だ聞いたことはありません。

もちろん私も伊賀に何百家もある明治時代より以前から苗字を名乗っている方の屋敷の座敷すべてに上がらせてもらい調べさせてもらったわけではありませんし、宝蔵(米蔵ではないほうの蔵)の二階まで上がりこんでサガしたわけではありませんが、何件かのお宅を訪問し、聞き取りを行ってもそれらしき話を聞くことはできてません。

もちろん伊賀のしなごい根性では、いきなりお邪魔してもなかなか口を割らないところがありますのでそこは私の調査能力不足ということろでご容赦願いたいところです。

手裏剣術のまとめ

当世具足当世具足

本日は手裏剣について私の見解を解説しました。私は土産物の手裏剣を持ったことや投げてみたことはありますが、古来から伝来した手裏剣の実物は見たこともありません。また手裏剣術を習ったこともありませんので今回の解説は他の記事と同じく私個人の見解であることを認識していただ抱きながら読んでいただければと思います。

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