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忍術と人心掌握術

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忍術は、昼間に目立ち無意味に人に警戒心を抱かせる黒ずくめの服を着て、誰か最近の人が考えた十時手裏剣を投げることが仕事ではありません。忍びの任務は情報収集を行うことの他に、敵地に於いて流言卑語を撒き散らし、人心に不安を与えたり、扇動を行うことも任務のうちです。いや、それこそが忍術本流の技術と言っていいでしょう。

忍びの人心掌握術
忍術と人心掌握術忍術は、昼間に目立ち無意味に人に警戒心を抱かせる黒ずくめの服を着て、誰か最近の人が考えた十時手裏剣を投げることが仕事ではありません。忍び...

扇動や情報収集を有利に、効率的におこなうためには、現地人を引き入れることが必要であり、そのためには人心掌握術、民心獲得術が欠かせません。本日は、人心掌握や民心獲得に関する方法について解説します。

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人心掌握、民心獲得を行う目的

アフガニスタンで警備する兵士アフガニスタンで警備する兵士

敵地で情報収集する場合、忍びは自分の足で聞き取りを行うだけが脳ではありません。現地に内通者、協力者を置き、彼らを操作し、情報収集することが必要となります。

その場合、内通者、協力者を味方に引き入れるためには、活動費という金銭的な報酬を与える以外に偽でも何でもよいですが、活動の理念に賛同し、民心を獲得し協力者を懐かせる必要があります。

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人心掌握、民心獲得を行うために研究すべきこと

アフガニスタンの市場アフガニスタンの市場

人心掌握、民心獲得を行うために研究すべきことは以下の通りです。

地域文化を理解しそれになじむこと

敵地の地方文化を理解し、自分もそれになじむこと、もしくは馴染んでいるように見せかけることです。

そうすれば内通者はこちらを自分たちの文化を尊重しているとみなし、親近感を持つ事になり、現地の文化に馴染もうとせず、理解を示さない態度をとれば、やがて協力者は違和感を感じ、心からの協力をしなくなり、逆にこちらの行動を別の機関に筒抜けにする可能性もできてきます。

文化を理解すること、あるいはそう見せかけること、それが主体的な協力行う力の源泉となります。

言語を習得し自由に扱えること

現地の内通者や協力者とコミュニケーションは英語を使えば困ることはないでしょう。ですが、お互いが外国語を介して会話をしても、細かいニュアンスを伝えることが難しく、同様の内容を伝えようとしても、現地の言葉で会話するのと比較して共感を与えるという部分について劣るところが出てきます。

情報を収集する側からすれば、現地の公用語、現地語、現地の方言を自由に扱えることは必須と言えるでしょう。

公用語と現地人が異なる言語を使うことは世界では当たり前であり、公用語が流暢に話せるだけでは十分ではありません。もし自分が現地の方言まで自由に扱えれば、自分自身で活動を行う際にも便利極まりないですし、現地人を雇用し活動を行う際にも非常に有利です。

歴史的背景の知識を得ること

上では、地域文化を理解すること、現地の言葉を自由に操れることについて提起しましたが、さらに現地の歴史的背景を理解するかしないかでは違いが出ます。情報を収集し、扇動活動を行うには、文化、言語の背景にある歴史的背景の深い知識が欠かせません。

現地人の思考方法を理解すること

現地人の思考方法を理解しておくことも重要です。信頼を重視する民族か、金銭を重視するかしないか、学識と教養はどうか、権力に容易に平伏する民族か、歴代の外来政権に対し抵抗する歴史的背景を持つか、地域が単一民族か、様々な民族と文化が入り混じる地域か農耕文化か遊牧文化か、狩猟文化か、移民社会化どうかなど、様々な背景は住民の思考方法に影響を与えます。

宗教を理解すること

宗教を理解することは、必須の項目と言えます。協力者を使う場合、協力者の信じる宗教に敬意を払うかどうかで対応が変わると思います。また宗教を理解することにより、信仰心を上手に活用し、それを利用して活動を有利に進めることもできます。

宗教は人間の集団心理や行動様式をうまく活用して教義に取り入れたりしてます。現地に深く潜入する場合、改宗すれば宗教コミュニティーに潜入することもできるでしょう。そうすれば宗教が持つ結束力をも味方につけることができるかもしれません。

忍術と人心掌握術のまとめ

アフガニスタンの親子アフガニスタンの親子

外地で情報収集を行うには、上で挙げたような事柄を深く研究分析し、理解し、尊重し敬意を払うか、尊重し敬意を払っているように見せかけることが重要です。現地の文化を深く理解し尊重していることを示し、信頼しているように演出すれば(本心から信頼する必要はありません)情報収集任務がスムーズに行え、確度の高い情報を収集、整理することができるでしょう。

第2次世界大戦前、ソ連の諜報員であり、ゾルゲ事件の首謀者であった、リヒャルト・ゾルゲも、日本を深く研究し理解し、報告書を本国に提出していました。彼がソ連に報告した報告書は確度の高い情報が含まれていたため、ソ連における日本帝国の情報分析に大きな貢献を果たしたといいます。

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