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伊勢三郎義盛百首解説 その14 潜入編

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本日も忍術の心得が詰まっている「伊勢三郎義盛百首」という歌集の中にある歌について、いくつか解説をしたいと思います。

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今回は伊勢三郎義盛忍び歌百首の中から「潜入」に関する3首について説明します。

しのびつつ 見立てることを 絵図(えず)にして 軍者(ぐんじゃ)にむかひ談合をせよ

潜入潜入

現代語訳:忍び込んだら、見たことを絵や図に表し、軍師と向き合いよく話し合うこと。

解説:敵地に忍び込むことに成功したら、見たことを絵や図にメモし持ち帰り、諜報部門の将校に詳細にそれを報告しましょう。戦国期には、録音機、カメラなどはありませんでしたので忍び歌には、絵や図にすることが書かれていますが、現代には、小型カメラやスマホがありますのでそれを使い記録として持ち帰るのが良いと思います。

見取り図などは現代でもメモに残す方が良いでしょう。但し、帰投する際に捕縛される可能性もあることから、その際、職務質問などを受けても問題がないよう、得た情報は厳重に隠す必要があります。

民間人の立ち入りが規制されてるところは、潜んで潜入するしかありませんが、軍港や軍港に付随する要塞と防御陣地については、観光客を装いながら偵察を行うことも可能です。そのような地形と上空からの陣地の確認は現在では偵察衛星にて入手が可能です。警備が薄い場所なら小型のドローンを使ってもいいでしょう。

敵方の士気、警戒具合等の生の情報については、現在も人間の手による調査が必要となります。地図や兵員の配備状況は偵察衛星やドローンでも入手可能なことから、現代では忍びの仕事の主役は、敵方の士気の確認、敵方の将兵がどのような感性を抱いているか、補給の状況などという情報の収集がメインになります。

陣地であっても、食料や給食業者、配送業者、消耗品納入会社としての出入りはありますので、これらに扮して内部に潜入すれば容易に情報収集できます。

今回は、戦闘を前提とした陣地や想定してこのブログを書いていますが、企業情報を入手する際には、出入り業者、下請け業者、印刷紙の納入者、自動販売機の補充員、複合機の整備営業などに扮して守衛から堂々と入場すれば一般の現場には容易に潜入できます。

ただし、機密を扱う新製品を取り扱う部署や機密書類の入手はこの方法では困難になりますので、相当面倒な手間をかけて、入場身分証を持てる出入り業者になる必要があります。

しのびには 城と陣との ならひあり なんじよ(難所)のかたと 森とものかげ

黒電話黒電話

現代語訳:忍び込むところには、城や陣にも法則があるものだ。それは難所と言われる地形と、森や物陰である。

解説:敵陣地に忍び込む場所は、難所と言われるところから行くのが最適です。そういうところは、敵陣の防御が手薄な場合が多いからです。軍港を守る要塞の場合は、断崖絶壁から潜入する等です。

要塞は主力軍が攻勢をかけて来やすいところに十字砲火の弾幕を張れるようしており、警戒線、要塞砲もその方面に向けられていることが多いです。少人数で潜入する場合には、最も険峻な地形から潜入するのがベストです。そこの守りが一番手薄だからです。

一般的には、野戦陣地、永久要塞に限らず、遮蔽物を取り除くため、郭の周囲は木を切り倒し、除草を行い見通しをよくして有りますが、もし森や、高粱、トウモロコシのような背の高い作物があれば絶好の隠れ場所になります。

昔、中国東北部では馬賊の隠れ場所は高粱畑の中と決まっていましたし、ベトナム戦争ではジャングルの中に作った地下迷路に隠れるようにしていました。

しのびには 身の働きは あらずとも 眼(まなこ)のきくを 専一とせよ

双眼鏡双眼鏡

現代語訳:忍び込む行為には、身体を動かす仕事は無くても眼が利くことを、第一とせよ。

解説:忍びは基本的には戦闘部隊ではなく、情報収集を行うことが任務となります。よって肉体を使うこと少なく、もっぱら目で見たこと、耳で聞いたことを持ち帰り、諜報担当の将校に報告することが任務となります。よって目が効くことは非常に重要です。目が効くことそして、小さなことに意識が向くよう、訓練を行いましょう。

視力には個人差がありますので、コンタクトレンズをつけたり、高精度な光学機器を使って視力を補ったり、暗視装置を利用して補助を行うことがとても有効です。

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伊勢三郎義盛忍び歌のまとめ

密偵密偵

本日は、「伊勢三郎義盛百首」から「潜入」に関する歌を抜粋し解説しました。敵地潜入には、大まかに分けて、夜影に紛れ、隠密の内に潜入を行う方法と、買い付けの商社マンや、取材のための新聞記者、出入り業者を装い白昼堂々と敵地に入る方法に分かれます。

個人として得意不得意が分かれる分野ではありますが、忍びを志すのであれば、様々な言語や方言、自由自在に操り、姿形を様々にかえ敵をなぶることが必要です。時には味方さえ欺く必要があるでしょう。

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