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伊勢三郎義盛百首解説 その24 精神編

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本日も忍術の心得が詰まっている「伊勢三郎義盛百首」という歌集の中にある歌について、いくつか解説をしたいと思います。

忍び歌23
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今回は伊勢三郎義盛忍び歌百首の中から「精神」に関する2首について説明します。

窃盗(しのび)には 三つのならひの あるぞかし 論とふてきと 扨(さて)は智略と

チェスチェス

現代語訳:忍びには、三つの習い(作法)がある。論理、な大胆な行動ができること、知略である。

解説:忍びを行うには、論理的思考、不要な恐れを抱かないこと、そして知略が重要です。私はとくに知略が最重要であると考えています。敵の習性、性質を論理的に分析し、その裏を書くことが忍びの仕事を成功に導くための秘訣です。

黒い木綿の服をきて、四角い鍔の直刀を背中に背負ってさささっと走ったりすることには全く意味がありません。またこの時代に鯉の生血を練り込んだような気持ち悪い食べ物を作ってみたり、全く不毛なことをしているかたもいるとかいないとか聞いたことがありますが、忍び稼業に本当に必要なものは、『知略』です。

忍びの実務担当者の請負、元締めを行う旦那にも、実務担当の忍びを指揮統率するリーダーにも知略が必要です。知略さ才覚を身に着けるには本を読むことも重要です。まずは中国の古典的な兵法を一通り読み、故人が謀略、策略を駆使していかに少ない労力で有用に物事を解決してきたかを学びましょう。

六韜、孫子、三十六計など代表的なものから読み始めることをおすすします。特に三十六計とその注釈書などは簡潔で非常にわかりやすく、さらに現代社会にも応用が利きくのでお勧めです。

書を読むことも大事ですが、知略を自分の知恵として吸収するには人生経験が深くかかわります。いろいろなところところに行き、見聞を広め、交渉、駆け引きで揉まれ、いろいろな職業を体験し見識を広めるよう努めてください。

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得たるぞと おもひきりつつ しのびなば まことはなくと かちはあるべし

チェスチェス

現代語訳:敵情を得るぞいう気持ちで忍びを行えば、敵情を得て、敵に勝つことはできるだろう。

解説:敵情を必ず取得するという心構えをもち忍び稼業を行えば、成功する可能性が高まるということを示した歌です。不用意な過信は禁物ですが、疑心暗鬼に陥るほど自信がなくなる状態では、行動に躊躇が出てしまい、敵情視察に支障をきたします。

適切な自身は、自然な立ち振る舞いにつながりますのでこれを忘れずに、おくすることなく、堂々とした行いをすれば、任務は成功するとおもいます。

人間は心がうろたえているときはそれが体の表現として現れます。体の震え、焦点が定まらない、口ごもるなど様々な不自然な兆候が出ます。それを認識し堂々とした姿勢と態度をする訓練を行えば、挙動不審を見抜かれずに任務を達成する確率が高まります。

おそらくですが、国際空港の税関職員も、冷や汗、体の震え、どもり、瞬き具合、口の渇き、焦点、瞳孔の開き具合、目が泳いでいるかどうか、受け答えの自然さ、緊張等から不自然さを見抜く訓練を受けていると思います。

税関職員や警察官を出し抜ける程度に演出力が高まれば合格点だと言えます。人間は目力などをふくめた外見で人を判断します。つまり外見をとりつくろえば人間を欺くことは容易だということです。

髪型、服装、姿勢、口調、アクセサリー、肩書などをうまくそろえ、相手が求め、安心できる素材を用意しれば人間をなつかせて、信用させ懐に潜り込むための第一歩になりえます。

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まとめ

チェスチェス

本日は、「伊勢三郎義盛百首」から「精神」に関する歌を抜粋し解説しました。情報収集、敵情視察などの任務は、討ち入りなどよりも頭脳労働の部分に入りますので、知的能力が高い物を採用するのがふさわしいです。

また知的能力の他、世辞にたけたものを採用することにより、いざという時に自然な立ち振る舞いができ、忍びとして相応しい人間になれます。

戦前に、諜報員の育成を目指し設立された陸軍中野学校でも、選抜者は陸軍士官学校、陸軍予備士官学校出身者らからも選抜されましたが、多くは帝大、早稲田、慶応、明治出身の大卒者から抜擢されました。高い教養と冷静な観点、そして市井になじんでいることが重要な要素だったからです。

軍人、とくに陸軍幼年学校から軍人の世界で生きている人間は、どうしても軍人らしさが外見に表れてしまうため諜報従事者としては不適であったとされてます。

忍びの仕事には、様々な技術が必要であり、精神の持ち方にも言及が及びます。「○○でござる」という伊賀の北東部の一部でしか使わない方言を使ったり、飛んだり跳ねたりを人に御覧に入れたり、畳の上で寝転がったりするのをやるのも面白い(滑稽)ですが、本物の忍術を実践するのであれば、本当に通用するものを採用し研究することが必須です。

忍び歌25
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